「君の名は。」カップルいない時期に観てきた
どうも,お久しぶりです.久々に記事を書く気がしますね.
新人研修で日夜ヘトヘトだったんでなかなか書けませんでした.
前に映画考察やるかな~みたいなこと自分で言っときながらできてなかったので,今日は考察記事みたいなのを書きたいと思います.
結構,他の方の感想を読んでると賛否両論って感じだと思うんですけど,ぼくは
「アニメ映画を今まで見ていなかった人を沼に引きずりこむ映画」
という意味で最高の映画だったと思います.ふつーに面白かったし.
僕は映画評論家ではないので上手くは言えないんですが,アニメ映画って演出に自由が利くので,根幹のテーマが哲学的な内容のものが多い気がするんですよね,ピクサーとかは違うけど.
僕の大好きなアニメ映画「スカイ・クロラ」の押井守監督が,自身の著書「他力本願―仕事で負けない7つの力」で「優れたアニメ映画の演出には無駄が一つもなく,すべてに意味がある」という旨の発言をしておられましたが,まさしくその通りだと思います.
全てに自由がきくからこそ,全てに意味を持たせるべきだと,僕はそう捉えています.だから,アニメ映画って観終わってからの考察がすごく楽しいんですよね.設定の裏や演出の意図を推測するのが.普通の映画よりも,考察できる部分が多いんです.けど,普段アニメを観ない人はそれを煩わしいと思ってしまう.
「君の名は。」も表面の内容的にはものすごくチープで,2000年代の昼ドラみたいな,男女の入れ替わり物語です,端的にいえば.僕が小学生のころ昼飯時によくやってたやつです.恋愛要素もチープというかなんというか,砂糖吐くわ!ぐらいの内容でしたね,カップルだらけの中で観たときは生きた心地がしませんでした.
でも,これこそが新海誠監督の狙いだったのでは?と僕は推測しています.
普段,アニメ映画を観ない人からすれば,人間の生を初めとした,哲学的内容を前面に押し出していてはまず見向きもされない.それを,チープな恋愛物語というトリガーを作ってやることで物語に引き込み,その中で自然に,アニメ映画的な面白さを徐々に理解してもらう...こういう意図があったのではないかと思います.
メディア作品って,どんなに面白くてもまず手に取ってもらえなきゃ面白さが伝わらないんですよね.今回の氏の作品は,アニメ映画に興味があるけど普段見ない「潜在ファン」層を狙ったマーケティングの一環だったのかもしれません.要は,沼に引きずり込んでいるわけです(笑)
監督自身も,一般受けを狙って作った,的な発言をしているようですし,目的は十分に達成できてる映画でしょう.
男女の違いを露骨に出していくシーンや,街の描写,ラストシーンの考察などたくさん語りたいところではありますが,そろそろお開きにしたいと思います.また機会があればかければなぁ...と.
ありがとうございました!
最後に押井さんの本のリンク(amazon)貼っときます.結構面白かったです.オススメです.
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